圭の家のOBの方からのメッセージ NO6
- 2019/08/24
- ブログ
現在は一般就労されている圭の家の元OBさんからメッセージが届きましたので、ご紹介させて頂きます。
『観光客の賑わいの向こう側』 T.K
10連休があり、景勝地は観光客で賑わった。私は、通勤の途中、その人波に飲まれた。彼らを見て、日本は平和だと思った。令和への元号に改変され、新天皇の即位も有り、世の中は祝賀ムードだ。悲しいニュースは自粛された。報道されても、隅っこに追いやられる。 言うまでもないが、世の中には表と裏が同時に存在する。観光客が、豪奢なホテルに宿泊している。一方で、旅行に行きたくても、経済的な理由、体力面の問題で、断念せざるを得ない人も居ただろう。格差は厳然と存在する。私は、無くならないと思う。ましてや、平等を要求しない。何故なら、哀しいかな、それが社会の仕組みだからだ。ただ、生活レベルが上がると、自分の当たり前の基準も、相応に上がる。8階から21階に、住み処が上がると、最初は心踊る。だが慣れてくると、其処が当然になり、以前の下階に、戻るのに苦労する。 祝賀ムードに、我を忘れて騒ぐのもいい。ただ、心の片隅に、この10連休が、途方もなく長く感じられ、孤独感に苛まれた人も居た事を、留めておいてほしい。2008年の北京五輪で、華々しい表通りを一歩踏み入れると、立ち退きを二束三文で迫られた貧民のスラム街が有った。日本では、どんなに経済が冷え込んでも、フランスの様に暴動は起きない。非常に恵まれた国だ。臭いものには、蓋をしろ。という不文律が有るからだ。物事は、あらゆる方角から見る習慣が肝要だ。と、渋滞するバスの車中で思った。